2017/03/26

月収100万円の恐怖

友達の多くが結婚し、子供を授かっていた。

僕は彼女こそ居たものの、結婚には踏み切れていなかった。

未来永劫に稼ぐ自信が無かったので、彼女を幸せにする事が出来ないと思っていた。

(本業の給料が乏しかったのもあり)

 

結婚するからには、相手のすべての人生を背負うので、

僕は金銭難からその責任を負うことが出来なかったのだ。

 

結婚して家庭を築いた友達は、

サラリーマンとして地盤を固めつつあった。

 

みんな仕事の愚痴をこぼしながらも、

いや、愚痴をモチベーションに変えて仕事を頑張っていた。

 

休みが少ない、

給料が少ない、

肉体労働で苦しい、

上司がムカつく、

夏は暑くて冬は寒い、

 

色んな愚痴が飛び交っていたが、

その全てを我慢してストレスを押し殺しながら、

仕事だから仕方ないと思いながら、

家族を養うために一生懸命だった。

 

友達は、給料を上げて家族を幸せにする唯一の方法は、

出世して給料を上げる事を考えていた。

 

【苦労は買ってでもしろ】ということわざ通り

若い時は家族を多少犠牲にしてでも、

一生懸命仕事に打ち込む事で幸せになれると思っていた。

中には要領よくサボってる人もいたが、そういう人は出世を諦めていた。

 

友達たちが出世のために一生懸命仕事を頑張っている中、

僕は仕事を最小限にして、出世というレールから足を踏み外した。

 

出世する事を考える代わりに、

どうやったらせどりで稼げるかを考えていた。

 

よく言えば、将来を見据えた行動だ。

悪く言えば、現実逃避だった。

 

仕事を頑張って出世して、家族を犠牲にしてまで

会社のために全ての時間を捧げる事に恐怖をしていたので、

僕は、せどりという道に逃げ込んだ。

 

友達たちは給料を上げる近道は仕事を頑張る事と思っていたが、

僕はそれが死ぬほど嫌だったので、せどりの可能性に賭けた。

 

その時、せどりで月商100万円(利益30万円)を稼いでいたので、

友達の誰よりも収入は高かった。

 

でも、この収入が永遠に続く保証はどこにもない。

 

ある程度大きな会社だったら、

20年以上は働けるかもしれないが、

個人でやっていたので数年先は分からなかった。

 

いっときの栄光だったら、

それは意味が無いと思っていたからだ。

 

僕の信条である『楽しく生きる』という事を叶える為には、

もっと長期的に安定した収入が必要だった。

 

少なからずせどり一本で稼ぐ事に不安を感じでいたので、

新たなキャッシュポイントの構築に励む事にした。

 

 

2本目の柱としてアフィリエイトを開始した。

せどりの情報を受け取る側から、せどりの情報を提供する側に回ったのだ。

 

僕はアフィリエイトを学ぶために、

せどりで稼いだ全ての資金を投じた。

(貧乏症のため、せどりで稼いだお金を使えずにいた)

 

その後も、せどりで稼いだお金で情報を買い漁り続けた。

 

支払ったお金を合計すれば、

新車のベンツが楽々買えるくらいの金額だ。

それくらい、我を忘れて一生懸命に情報を集めた。

 

全てを学ぶために注いだので手元にはお金が全く残らなかった。

稼いでも稼いでも貯金残高は一向に増えなかった。

 

ただ、僕は一生懸命頑張った。

本業が終わってからはパソコンに向き合う生活が続いた。

休みの日には朝から晩までパソコンと睨めっこをした。

 

月に200時間は自分のビジネスを行った。

サラリーマンで言えば、残業200時間だ。

過労死レベルで僕はビジネスに没頭した。

 

その甲斐あって、少しずつ成果が出始めた。

 

気付けば月収100万円を達成していた。

せどりに出会って丁度1年後のことだった。

 

 

 

予期せぬ高収入に僕は躊躇った。

僕みたいな人間が、こんなにお金を貰って良いのか?

自問自答を繰り返した。

 

正直、こんなに簡単にお金を稼げる事に恐怖していた。

何か悪い事が起こりそうな気さえしていた。

 

僕は、完全に自分のキャパを超えて稼いでいた。

 

 

・はじめに

・第1部「僕の辞書から値段が消えた」

・第2部「社長が似合わない社長」

・第3部「BMWと軽自動車」

・第4部「努力の果てに掴んだ大損害」

・第5部「サラリーマンに突きつけられた現実」

・第6部「運命の貧乏おばちゃん」

・第7部「月収100万円の恐怖」

 ↑今ココ

・第8部「僕は教える事に快感を覚える変態だった。」

・第9部「夢のない男の唯一の夢」

・第10部「たった1日で手に入れた年収」 

・第11部「楽しく生きる人生」

 

 

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